限界独身女子(26)ごはん8話ボツネーム公開+制作裏話
🕑 Added 2023-12-29 05:44:12 +0000 UTC私みたいなボッチでも年末は嬉しいことにいろんな用事が重なっており、本来年内で終わるはずだった作画作業が現在順調に遅れています。なので今週はボツネーム晒し週間となります。
というか冬になるとシンプルに活動力が低下するんだよね。布団から起きたくないし、起きても動くのが億劫だし。一説では人間も冬眠を必要とする可能性があるらしいけど、私は可能なら12〜2月くらいまでは冬眠してたい。
ということで今月WEB公開された限女(略称)の8話目の裏話です。
実を言うとこの回のネーム、OKが出るまで5回の全ボツを喰らっており、作画に入るまでに丸一ヶ月かかっています。
連載開始時はそこそこネームを書き溜めて余裕を作っていたのですが、この回に手間取ったせいで単行本作業用のスケジュールまで食い尽くしてしまい、単行本発売翌月に一度休載をいただいてしまったのです。
ここまでは公開版と変わらない展開。
ここで一発目のNG。
「いくらガサツでも下を履かずに玄関に出る女はいないのでは」と担当氏に言われ、後に前後逆に履いてくる演出に変更。
またNG。
「妹とはいえいきなり乳のことをイジり始めるのは失礼だし非現実的ではないか」と指摘されました。
そもそもこの真陽さん、美夜子さんとの対比を濃くするために相当な陽キャとしてキャラを作っていたこともあり、ネーム初期段階ではあえて遠慮のない行動をさせていました。
この展開もNG。
「いくら妹とはいえここまでズケズケ言われたら嫌なヤツにしか見えない」
「こんなこと言われたら今の美夜子さんは立ち直れなくなるんじゃないか」
など。
この辺でまたまたNG。
担当氏曰く、「妹さん、勝手にベッド使って勝手にメシを要求して、仕事でも適当な態度だし見ててイラついてきた(意訳)」
担当氏「金持ち自慢ムカつく(意訳)」
この辺りから公開されたものとは展開が違いますね。
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ここで「この顔はいいと思う」と初めて肯定的な意見をもらえました。
以上が初期ネーム。
話として読めない話ではないと思います。が、担当氏によると
「総じて妹さんが姉をただ自分勝手に振り回しているだけで、これまで美夜子さんを見守ってきた読者からすると非常に煩わしいキャラクターに見える。最後の展開でかろうじて姉好きな面が出ているが、正直前半の悪印象が払拭できない」
という総評で、序盤以降は全ボツに。
実はこのネーム以降に書き直した4回ほどすべて、中盤からの展開が全然違います。初めは送りつけられたチョコを軸に話を作っていたのですが……
うなぎ食わされたり。
配信に出演させられたり。
展開として「破天荒な妹がやってきて無意味な日常から引っ張り出してくれる」というストーリーラインを考えていたのですが、どうやっても「無理やり振り回されてる美夜子さんがかわいそう&振り回すだけの妹は確実に読者に嫌われる」という感想が出てくるため、やむなく妹のキャラをもう少し温和で理性的にすることに。
↑
こうして三度四度の修正を経て、最終的に「冷静に姉を心配して様子見にきた風変わりな妹」というポジションに落ち着いたのであった。
結果として「ネット配信者ならもう少し無茶な性格してそう」とか「ご都合シスコンキャラになってないか」といった心配はあったものの、読者のヘイトを買うことはなかったようなのでやっぱり編集者さんって冷静にキャラを見てるなぁと思いました。
とはいえ、自分としては初稿のようなメチャクチャな動きをするキャラも好きなので、妹を破天荒キャラから癒しキャラの立ち位置に変えていくのはものすごく苦労しました。
実は今後もう一人、明確な主人公の味方ポジションになるキャラが出てくる予定なので、そういう役回りの配分もあって真陽さんは登場時の扱いが極めて難しかったです。でも嫌われなくてよかった。一ヶ月も唸りながらネームを破壊し続けた甲斐はあったのかもしれません。
今年もそろそろ終わりですが、相変わらずイーロン帝国の弾圧を受けているのでお年賀イラストとかはしばらく上げないと思います。
ただFANBOXを支援してくださっているみなさまには、また年末年始にお礼のご挨拶だけでも差し上げようと思います。いつもありがとう。
Comments
瑞穂 仁
更新ありがとうございます。 しかし5回も書き直しをされてたんですね、そして担当者さんの各指摘も頷けるものもしばしば。 正直、私の弟がこの見送りになったストーリーのような性格でして、読んでいて憎たらしいやらかわいいやらと感じながらのほほんと眺めていたらふと、これウチの弟やんwってなってました。 なので結構個人的にはあり寄りなのですが、編集者さんが仰るのも頷けますね。 人間味があってキャラも立ってるしストーリーも弾むけど、下手すると読んでいる側がキャラに疲れちゃったりヘイトを買っちゃうやつ。 確かに完成版の静かに見守ってるというスタンスだと、家族のありがたさや主人公の味方がいるんだって読んでいて安心やら救われる気持ちになりましたし。 なんとなく、少しだけ切り取って、枠外のおまけ程度なら本筋とは話が別なので切り離して楽しめる気がしました。 特に最後のほうの担当者さんが好印象を持った妹ちゃんの笑顔だったり二人がチョコを食べてるあたりはとても和みましたし、丸っきり没にするのは少し惜しい気もしました。良い雰囲気でしたしね( *´艸`) (私事ではありますが、こういうかき回すタイプの子、時に疲れますが兄としては可愛いんですよねw) そして妹ちゃんの経歴シーンのWEBコンテンツが、本編とほんの少し違う♪ こういう小さなことも変更したりされてるんですね、そして現在のキャラや演出に納まったと。 公開されてるネーム結果としては数えるほどかもしれませんが、これを練り上げるのに数々の試行錯誤があったかと思います。 それを考えると、作品を作ってくださる先生や編集の担当者さんに感謝を申し上げたい気持ちになります。 ありがとうございます...。 そして新キャラの構想もあるとのことで、ますます作品から目が離せませんね! これからも楽しみにしております。 末筆では御座いますが。 本年も素晴らしい作品やコンテンツをありがとうございました。 翌年も、先生にとって素晴らしい年でありますよう、お祈り申し上げております。 どうぞ良き年末と年始をお過ごしくださいませ。
おいもちゃん
ネームと比較すると、確かに妹さんが姉をイジる部分がかなり控えめな形になっていますね、心配しながらも性格上イジってしまうと言うキャラも非常に分かりますが、かなりキツイ形で職を失っている人には確かに厳しい様に感じました。今回のお話で姉が黙っていても家族は何となく察していて、お父さんだったり妹さんだったりとハッキリした味方が居るんだなと安心しました。 今後どんな形でもう1人の味方が出てきてくれるのか楽しみです。