少女は女神の階段をのぼる(後編)
🕑 Added 2021-11-30 13:32:18 +0000 UTC
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新しい部屋。
もう、遠近法で歪んで見えるほど巨大な空間に座り込み。
巨大娘は、呆然と小ネズミを見下ろしていた。
『優、だよね……?』
全裸で股間を見せつける姿勢であるのにも構わず、足元の僕を見つめる沙希。小さすぎる僕の姿に絶句して、頭が真っ白になっているようだった。当然だ、さっきまで人形程度の大きさはあった友人が、起きたときには電池サイズになっていたのだから。
僕にとってもそれは同じ。もう足でさえ大型バスより大きい沙希の全身は20階建てのビルに匹敵し、もはやその膝さえ視界には収まらない。僕にとっては頭上から見下ろすお股と裏腿だけが沙希の姿で、愛しいその顔はぶっとい脚に隠れまみえることがない。
「……沙希、とりあえず、服着ようか」
『……なに? もしかして話してるの? ごめん、聞こえない……』
僕を摘まみ上げようとして、一瞬逡巡する沙希。多分、握りつぶさないか不安になったんだろう。ひっこめた手を恐る恐る伸ばすと、そっと手のひらを差し出した。厚みだけで机の高さほどもある少女の手、それに難儀する僕を見て、沙希はどう思ったのだろうか。
『なに……?』
耳元に僕を寄せ、耳を澄ます沙希。
人語を喋る虫、その言わんとするところを理解しようとし。
『……着ろ? 服? あっ!!』
かぁっと顔を赤らめると、慌てて胸を腕で隠す。だが豊満すぎる胸は“むにゅうっ♡”とたわむだけでほとんど丸見え。どうしたらいいかとワタワタし、そのたびに手のひらを揺らし僕を震え上がらせた。
『もっと早く言ってよ、優のバカっ!』
「さっ、叫ばないで! 鼓膜が破れちゃう!!」
『ご、ごめん……』
「……沙希のバカ。言ってたよずっと。聞こえなかっただけで」
『そ、そうだけど……』
唇を尖らせ、全裸を隠そうと身を丸める沙希。
それから、しばらく体操座りで黙り込むと。
『もう、声もろくに聞けないんだね』
泣きそうな顔で無理に笑って、そう言ったのだった。
⁂
沙希が、完全に別格の存在になってしまった。
もう僕らは、友達ですらいられない。
それは、酷薄なほどに明白な事実だった。声も届かない、顔もろくに視認できない。それで、どうやってコミュニケーションを取れるだろう。断絶してしまった。隔絶してしまった。それは、圧倒的なサイズ差を抱えた僕らが唯一共有するものだった。
そんな事実を前にして、けれど、沙希がどう思っているのかがわからない。
当惑しきった僕に30倍の体で現れて、何も変わらないかのようにふるまうのだ。一緒にゲームをして、電話で話して、一緒に寝て。
でも、そのどれもが30倍。
僕にしてみれば沙希はただただ肌色の壁で。
もはやパーツ単位ですら視界に収めきれない、でっかい女の子になってしまっていた。そのことに、気づかない沙希じゃない、何も思わない沙希でもない。それがどうしてか、特段何も言わないのだ。
『ま、おっきくなっちゃったら仕方ないよね』
そんなことを言いながら、ほとんど聞こえない僕の返事に笑ってみせる沙希。そう言って僕に手を伸ばし、どう摘まみ上げたものか悩んでから、僕を手のひらに乗せたのだった。
一見平穏に滑り出した僕らの日々。
50m美少女と160㎝小人の、奇妙で平和な共存関係。
でも。
僕らの日常は、そもそもが倒錯していた。
たとえばそれは、お昼時。
「沙希、あの、お腹、減ったんだけど……」
『ん、わかった』
おずおずと申し出る僕に対し、いつもの声音で答える沙希。
それから、僕をつまみ上げると。
乗せたのは、ソーサーのような小さなお皿の上だった。
そのまま当然のように胸をまくり上げれば。
『……ん♡』
ばるんっと服からまろび出たのは、あまりにまるまるとした巨娘爆乳。そのガスタンクのような大きさの球体が上空でゆさゆさっと揺れ、一気に蒸れた空気を放出するのだ。
『……』
しばらく、たぷたぷと手のひらに乗せた巨乳を見つめる沙希。
それから、手のひらを傾けると。
“どっぱんっ♡♡”と。
50トンおっぱいを地面に激突させるのだ。
「わあっ!?」
重そうに机の上に載せられるおっぱい。大質量おっぱいが降ってきたのだから僕なんか埃も同然で、お皿の上で吹き飛ばされる始末。けれど沙希はズイッと乳を突き出すと。
『……飲んで♡』
巨大な薄桃乳首を、僕に押し付けるのだ。
これまで幾度となく僕を授乳してきた幼馴染おっぱい。
それが、同じ姿のまま一方的におっきくなっていく。
第一、どうして僕は半身も同然の少女に授乳されているんだろう? それも、とてつもなくおおきな乳首に張り付きながら。
けれど。
『飲め飲め♡ おっきくなっちゃえ♡♡』
ンクンクと喉を鳴らして滴るお乳を吸うたびに、芯から火照る小人の体、しびれる脳髄。
次第に目の前のガスタンクおっぱいのことしか考えられなくなって。
『……んっ♡』
思わず噴出する母乳に弾き飛ばされては、ふらふらと再び乳首に抱き着いて。
飲んでしまう、親友おっぱいを、お腹いっぱいになるまで、むせてしまうまで。
『よく飲めたね、えらいえらい♡』
もう、自分が沙希の何なのかもわからなくなっていた。
確実に日々は倒錯している。それも、日常を侵食する形で。
それが沙希の本意のわからないまま、ずるずると続いていくのだ。
──でもそんなもの、長く続くはずもない。
それはある日のことだった。
ふらりと小人用の箱の上にかがみこむ、巨大娘。
その狭い中を駆け寄って、懸命に声を張る小人が一匹。
「あっ、沙希、洗濯物のことなんだけど」
『…………』
だが、親友巨人種のお声が聞こえない。
ジッとこちらを見下ろしたままで、どうも雰囲気がただならない。
「沙希……?」
意図がわからず当惑する僕を置いて、立ちあがる30倍巨大娘。そうすればグンッと遠のいた顔は年不相応な巨乳の向こうに身を隠してしまう。
しばらく沈黙する沙希。
素足がギチッと不穏な音を立てながら地面を踏みしめる。
物言わぬその巨大な塊が、なんだか恐ろしくって。
わずかに恐怖を覚えかけた、その時。
『…………』
やおら、巨大娘が足を振り上げたのだ。
「なっ!?」
とっさに部屋から逃げ出す僕。
そして背後で破壊的な音がしたと思えば、一気に襲ってきたのは足の巻き起こす爆風だった。
「沙希、何をするの?! 沙希、沙希!!?」
けれど、何も言わない沙希。そして見せつけるように足を上げると、重い一撃を、一度、二度、三度、何度も僕の家に叩き込む。はじけ飛ぶ小さな小箱。それさえ抹殺するように、巨大おみ足がスタンプ攻撃を繰り広げる。その暴力的なほどの強大さを、僕は呆然と見上げることしかできない。
『…………』
そして、ぴたりと足を止めると。
こちらへ、鉄槌のおみ足を向けたのだ。
呆然と上空を見上げることしかできない僕。
その視界に、一瞬。
はるか上空、谷間の間から覗いた、沙希の顔は。
『…………♡♡』
恍惚としていた。
「!?」
それは、巨人種娘の優越感と小人への愛に溢れた倒錯的なめで顔。壊れてしまいそうな同居人に圧倒的な自分の体を叩き込みたい、でも壊したくない、そんな禁忌と興奮の間で揺れ動く上位種の顔。それが、陶然と僕を見下ろしていたのだ。そうすれば、総毛立つ僕の体。けれど同時に、巨人種様に愛され、肉体をぶつけてもらえることへの本能的な歓喜も本物で。
見上げる沙希の綺麗な足裏が性的にさえ見えたんだ。
(おかしいよ、僕たち、絶対、おかしいよ……!)
そう思いながらも、今まさに僕を踏みつぶそうとしているおみ足が美しくて、エッチに綺麗で。
踏まれる幼馴染に踏む幼馴染。その倒錯した構図が、僕らを同様に興奮させた。
そして、
降り下ろされる、巨人種おみ足。
みるみる視界の中で膨れ上がるふっくらおみ足が、世界に広がり、覆い尽くし、爆風で僕を押し倒したと思えば──!!
“ダシンッ!”、と。
『踏ん、じゃっ、たぁ……♡♡♡♡』
小人の親友を、みっちり足裏の下敷きにしてしまったのだ。
『どうしよどうしよ……、優、こんなでっかい足で踏みつぶしちゃったぁ♡』
そう言いながらも、そわそわと足を揺らし僕を踏みにじる巨人種娘。ふっくらあんよは僕を踏みつぶすにはあまりにもボリューミーで柔らかく、ただその肉の中に僕をめり込ませるだけ。それでもその荷重は強烈で、ギシギシ軋む体に思わず呻いてしまうほど。
けれど、それよりも。
(沙希、どうして、なんで……?)
突然の幼馴染の暴挙に、僕は大混乱だった。さっきまで日常を送っていたはずの沙希。優しく接してくれていた沙希。それが突然僕の家を踏みつぶし、今じゃ僕のもろい体を踏みつぶして恍惚としている。恐怖を感じるのは当然だった。
それに、何よりそれは。
あの日、僕の家を踏みつぶした巨人種女性と同じで。
それも、無意識じゃなく意図的に。
自分の巨大さを誇示して、興奮して。
僕を、惨めにさせてきて──!
「沙希、やめて、助けて、踏まないでええ!!」
僕は、パニックに陥ってしまうのだった。
『すごい、叫んでる……。そうだよね、怖いよね、私、怖いよね、だって巨人種だもん、山みたいにおっきいもん、当然だよね、でも、それってすっごく……』
素敵なことじゃない?
そう、沙希は囁いた。
「沙希!? 何を言ってるの?! 待って、体重、かけない、でぇ……ッ!!」
じんわり熱を帯びてくる巨大な塊が僕を押し包み、いよいよ叫ぶことすら許してもらえない。恐怖と混乱は最高潮に達し、もう沙希が理解不能な異種族娘にしか思えなくなってくるほど。
でも、次第次第に。
(……どうして──!)
それが、エッチに感じてきて。
(どうして僕、興奮してるの──!?)
そして、気づく。
沙希、僕を下僕にしたいんだ。
自分の巨体に興奮することしかできない付属物にしたいんだ。凌辱して、洗脳して、改造して、蹂躙して、僕を「小人」に作り替えたいんだ。もう、自分に奉仕するだけの存在にしたい。人格も破壊して、何も考えない性玩具にしてしまいたい。そして、自分のおっきな体で怖がらせて、泣かせて、喘がせて、屈服させて、ひたすら上位種として僕を支配したいんだ。巨人種娘なのだから、それは当然なこと。けれど、僕を僕として好きでいる気持ちも本物で、だからどうすることも出来ない。抗いようもない、巨人種女性の本能。それと同じくらい強い、僕との長い記憶と愛情。それが拮抗して、僕を壊しそうになったり、愛しそうになったり。その50mもの巨体全身が僕を求めている。
それを受け入れるのが僕なんじゃないか。
それに、この力使い。
この足指がほんの少し力をこめるだけで、僕は死んでしまうだろう。
プチッと、少女の足指のシミになってしまうだろう。
けれど、女神様は潰さなかった。
僕が潰れないよう、逃げないよう、繊細に力を込めて。
僕に、自分のおっきさを教え込んでいるのだ。
そう思った瞬間、それが強烈な愛撫だということに気づく僕。のしかかって、踏みつぶして、自分の存在を伝えたい、そんな巨人種の本能だと、悟ってしまう。
そして、それを裏付けるように。
『あっ、ダメ……♡』
肌のこすれ合う音に紛れて、何か粘っこい音が聞こえてきた。
(これは、……水音?)
足指の峡谷でもみくちゃにされながら、一瞬、一瞬だけ垣間見えた沙希の姿は……。
股間に、手をあてがい。
ショーツの中に、手を忍びこばせ、
沙希が、
沙希が、オナニーをしていたのだ。
僕を踏みながら、その全力の抵抗を淡く感じながら。
その微細な感覚にゾクゾクと身悶えしつつ自慰にふける、巨人種娘が一人。
熱に浮かされたように、囁く。
『優、もっと、ッ、もっと足掻いて、藻掻いて、泣き叫んで、いいよ……、ッ。 踏まないで踏まないでって叫んで? 元の私に戻ってって哀願して? そしたら私、踏みにじってあげる、優のこと、たくさんたくさん足で愛してあげる、ッ、から……、んっ♡ 優のこと、怖がらせてあげたいの、もっと、もっと可哀そうな目に遭わせてあげたいの♡ 私、優のこと好き、大好き♡ 小人の優が好きだよ、ちっちゃいちっちゃい優を愛してるよ♡♡ もういない私を求めて私を恐れて♡ 足でなんか踏まれたくないよね♡ このままプチってされたくないよね♡ やだ♡♡ ぜ~ったいやだ♡ 絶対足上げてあげないもん♡ このままずっと踏んで泣かせてイカせて喘がせちゃうもん♡ 巨人種お姉さんの足の奴隷にして一生足を見たら興奮しちゃう体にしちゃうんだ♡ 足元に這いつくばって生きてる小人に毎日毎日足を見せて踏んで分からせる巨人になるんだ♡ いいよ♡ 抵抗していいよ♡ 許可してあげる♡ 私、わるい巨大娘になってあげる……♡』